解離性障害からの回復 〜統合してきた経験から〜
解離
解離は生存戦略として本能的に行っている、生きぬくための大切な力なのです。心や体の強烈な痛みなど、その時の自分のキャパを超えてしまう事があると感覚をシャットダウンしたり自己を切り離したりします。
解離性障害は、重いトラウマ体験だけが原因ではなく、本人の心の葛藤などの生きづらさが影響することもあるのです。
解離というと、とても大変なことに感じますが孤独や悲しい・辛い気持ちを押し殺して辛さや傷ついた心に蓋をし、無理して笑顔を作って日常をやり過ごすことも解離につながっていきます。
解離性障害は、解離の大きい解離性同一性障害(DID)から解離の小さい内在性の解離まであります。
内在性の解離
内在性の解離を抱えている方は、記憶が途切れることはあまりなく、自分をコントロールできないと感じていることが多いです。
なんだかよくわからないけど、
大きすぎる怒りが込み上げ自分をコントロールできずに怒鳴り散らしてしまう。
急に悲しみが押し寄せて涙が止まらなくなる。
急に落ち込んだりと気分の波が大きく振り回されてしまう。
など、その時々の記憶自体はあるのだけど、心が落ち着いた時には何故そうなってしまったのがわからない、ということがよくあります。
そのため自分が分からなくなったり、自己嫌悪や周りを巻き込んでしまった罪悪感に悩まされることもあります。
カウンセリングで二次被害を生まないために
DIDや内在性の解離がおきている場合は、つらく苦しんでいるあなたの一部を自己から切り離し保管しているので、通常のカウンセリングやインナーチャイルドセラピーを含む心理セラピーでは、安全なアクセスが難しく、出てきてくれなかったりします。
自分を守るための力が発動し自分ごとのように感じられないような離人状態を感じたり、苦しみが増しやすく癒しがなかなか進みません。
それだけではなくカウンセリングで嫌なことを思い出し神経系が大きく揺さぶられてしまったことで、つらい状態から回復しづらくなり日常生活につらい影響を与えてしまいます。
今まで、どこのカウンセリングに行っても、インナーチャイルドセラピーなどの心理療法をしても、改善が難しかったのは、もしかしたら苦しみを解離させているからなのかもしれません。
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解離を統合してきた私が私の中の私に伝えたいこと
私も解離をしていた過去があります。回復した今、苦しみを背負ってきた自分に伝え続けている想いがあります。
『悲しみを、罪悪感を、孤独を、絶望を、ずっとずっとひとりぼっちで背負わせてしまって、そして存在に気が付かずにごめんなさい。そして居てくれて本当にありがとう。
あなた達の存在を知ってからも、私はあなた達を嫌ってしまっていたよね。たくさん傷つけたよね。あなた達はいつも味方でいてくれたのに、私は感情も過去もこわかったの。本当にごめんなさい。
あなた達が居てくれたから、今日まで生きてこれたんだ。諦めずに生きぬくことができたから、今とても幸せを感じれるようになったよ。
ご飯が美味しいんだ
人とのコミニケーションが楽しいんだ
眠るのも起きるのも心地いいんだ
太陽が暖かいんだ
雨のにおいが落ち着くんだ
風が気持ちいいんだ
自分の存在が嬉しいんだ
誰かの存在が嬉しいんだ
生きることにワクワクしてるんだ
これからはずっと一緒だよ。楽しいも嬉しいも、悲しいもさみしいも、一緒に感じて行こうね。だってもう1人じゃないから大丈夫。私の中の私達、護ってくれてありがとう。大切な私達、もう自由だよ。一緒に色んな世界を感じていきたいよ。』